こんにちは。管理栄養士のtanukiです。
最近、外食時やお惣菜を購入するときに「代替肉」の表記をよく見かけるようになりました。
筆者も代替肉を使った麻婆豆腐を実際に食べてみたところ、代替肉であることをすっかり忘れて、夢中で食べてしまいました。
後から思えば、食感にはやや違いを感じられたものの、うまみやジューシーさが物足りない、なんてことはまったくなく、最後までおいしく完食です。
そんな代替肉、いったいどのようなものなのでしょうか?
そして、代替肉の流行には、どのような背景が隠されているのか?
今回は、代替肉と、その流行の裏側にせまります。
代替肉ってなに?
代替肉とは、動物の肉の代わりに、大豆などの植物由来の原料を使用して動物の肉と同じような味わいに作られた食品。
大豆ミート、フェイクミートなどとも呼ばれ、世界中で開発が進んでいます。
最近の代替肉は進化を続け、言われないと気づかなかった、なんてこともあるようです。
肉を食べられなくなる未来が来る?!
代替肉が大きく展開されている背景には大きく2つ。
動物倫理問題と、環境負荷問題。
地球では人口増加が進み続け、肉の消費量が増加しています。
その裏には、多くの家畜の命が犠牲になっているということを忘れてはなりません。
また、肉の需要が増すと多くの家畜が必要となり、呼気から排出される二酸化炭素やメタンガスが問題視されているのです。
何年も前から地球温暖化を止めようとする動きがある中、家畜の増加はこれを助長するものであると指摘。
2030年には平均気温が1.5℃も上昇するという予測がされており、原因の約半分が家畜の二酸化炭素排出によるものであるといわれています。
そのため、動物性の肉に頼らず、植物性の食品を食べようという試みが広まっているのです。
日本と動物肉の歴史
日本では古くから、精進料理など動物の肉を摂らない考え方がありました。
そのため、動物の肉を避けるという考えに対して抵抗感が小さく、メディアで取り上げられたり大手のチェーン店が販売に踏み切ったりと、あっという間に広がりをみせている模様。
代替肉は進化を遂げ、例えば代替肉を使用したハンバーガーでは、パンチのあるソースや甘辛い濃い目の味付けなどの工夫がなされています。
さらに、食感にもこだわっており、植物性たんぱく特有のぼそぼそとした食感が目立たなくなるよう加工に改良を重ねています。
様々な企業努力の結果、動物性の肉を食べたときと同じような満足感を実現させているのです。
健康にも嬉しい代替肉♩
代替肉の主となる原料に大豆があります。
大豆は「畑の肉」ともいわれており、たんぱく質量は肉とほぼ同量。
そのうえ、肉よりもエネルギー量が抑えられるのが嬉しいところ。
例えば、豚ミンチと比べるとなんと約半分のエネルギー量となります。
脂っこいものはあんまり、という人でも食べやすいかもしれませんね。
さらに、血中のコレステロールを低下させたり、お腹の調子を整えてくれる効果もあります。
美味しく、健康にも良いとは嬉しいですね。
代替肉を食べてみよう!
代替肉は、環境にも健康にも嬉しいことが盛りだくさん。
また、代替肉を利用すれば、アレルギーや宗教上の理由で動物性の肉が食べられなかった人でも、周りの人と同じようなメニューを楽しむことができるかもしれませんね。
しかし、ビタミンB12など動物性の肉からの方が摂りやすい栄養素もありますし、もちろん動物性の肉が食べたい!と強く感じる人もいるでしょう。
すべての食事から動物性の肉をなくすのではなく、無理なく代替肉を取り入れていくことが大切なのではないでしょうか。
食品を自由に選択できる現代、あなたの選択が地球を救うかもしれないのです。
まとめ
代替肉とは、大豆などの植物由来の原料から動物の肉と同じような味わいに加工された食品で、世界中で開発が進んでいます。
代替肉流行の背景に浮かび上がった環境問題。
肉の需要が増すと多くの家畜が必要となり、呼気から排出される二酸化炭素やメタンガスが問題視されているのです。
そのため、動物性の肉に頼らず、植物性の食品を食べようという試みが広がりをみせています。
さらに、代替肉を摂ると健康にも嬉しい効果が。
大豆には、肉とほぼ同量のたんぱく質が含まれ、エネルギーは豚ミンチと比べてなんと約半分に抑えられます。
環境にも健康にも嬉しい代替肉。
外食や中食の際にみつけたら、選択肢の中に入れてみてください。
あなたの選択で、地球の未来が救われるかもしれません!
参考
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