ビタミンAの嬉しい効果とは⁉緑黄色野菜で若々しく健康的な生活を!

ビタミン

こんにちは。管理栄養士のtanukiです。

みなさんは、“ビタミン”と聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

野菜や果物に豊富で身体に良い!でも不足しがち…

実は、ビタミンには多くの種類が存在し、それぞれ含まれる食品や効能が異なります。

また、単にたくさん摂ればよい、というワケではなく、摂りすぎによる身体への悪影響もあるのです…!

そんなビタミンの中でも、今回はビタミンAについてご紹介していきます!

ビタミンを正しく理解することは、健康への大きな一歩です!

ではさっそく見ていきましょう!

ビタミンAってなに?

ビタミンAの主な働きは、ずばりわたしたちの“眼”の健康を支えること!

さらに、皮膚や粘膜のバリア機能を助けます。

体にとって重要な働きを持つビタミンAですが、実はもうひとつ嬉しい効果が!

まず、ビタミンAにはいくつかの種類があり、構造によって異なります。

植物性食品に含まれるものはカロテンと呼ばれ、中でも、主に緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?

β-カロテンは、体内に吸収されると、必要に応じてビタミンAとなり作用してくれます。

そして、このβ-カロテンこそが、体内の有毒物質である活性酸素を除去する才能の持ち主。

老化防止や、特に肺がんをはじめとして発がんリスク低下、さらには脳梗塞や心筋梗塞など死に至る疾患の大きなリスク因子である動脈硬化の予防に働く、抗酸化ビタミンとしての活躍が期待できるのです!

一方で、動物性食品に含まれるレチノールは、摂りすぎると体内に蓄積されるため、過剰摂取には注意が必要です。

ビタミンAの適量は?

成人における適量は、日本人の食事摂取基準によると、男性で850~900μgRAE/日、女性で650~700μgRAE/日と示されています。

また、上限は男女問わず2700μgRAE/日とされています。

ビタミンAは、体内で合成することができないため、食品から摂る必要があります。

では、どのような食品にビタミンAが多く含まれているのでしょうか?

ビタミンAを多く含む食品

前述のとおり、ビタミンAにはいくつか種類があります。

レバーや魚の肝、ウナギなどの動物性食品に多く含まれるのは、レチノール

鶏レバーは100gあたり14000μgRAE/日と、最も多い含有量です。

β-カロテンは、眼の健康だけでなく抗酸化ビタミンとしてさまざまな効果が期待されており、にんじんやカボチャ、ほうれん草やピーマンなどの緑黄色野菜に多く含まれます。

にんじんには、100gあたり760μgRAE/日と多くのβ-カロテンが含まれます。

また、ビタミンAは脂溶性ビタミンといって、油に溶けやすい性質を持ちます。

そのため、油と一緒に摂ることで吸収率がUP!

例えば、炒め物にしたり、サラダにオリーブオイルをかけてもよいですし、緑黄色野菜自体に油を使わずとも、油を使った別の料理と組み合わせて献立を立ててもOKです。

レバーや魚の肝など、動物性食品から摂るのは多くの場合なかなかハードルが高いため、普段の食生活に緑黄色野菜を積極的に摂れるとよいでしょう。

野菜の摂取量の目安は、1食あたり生だと両手にいっぱい、加熱後だと片手いっぱい

その1/3量を緑黄色野菜から摂れるようにするのが理想的です。

献立を立てる際には、ぜひ少し意識してみてくださいね。

ビタミンA欠乏症とは

ビタミンAには、欠乏症と呼ばれる症状の存在が明らかとなっています。

ビタミンAが不足すると、夜盲症と呼ばれる暗順応の低下が起こります。

つまり、通常では暗い場所ではだんだんと目が慣れてきて周りが見えるようになってきますが、この反応がうまく働かず、暗い場所で周りが見えにくくなるということ。

また、ビタミンAには皮膚や粘膜のバリア機能を補う働きもあるため、不足により肌が乾燥してかさついたり、免疫力が低下し風邪をひきやすくなったりすることもあります。

欠乏症の存在は明らかですが、実はビタミンAは肝臓に貯蔵されており、枯渇するまでは欠乏症には至らないとされています。

肝臓の貯蔵量を測定することは難しく、どのくらい不足しているかを簡単に確認する方法がないのが現状。

そのため、不足のないように意識して摂取することが大切といえるでしょう。

ビタミンAには過剰症もある…?!

ここまで、ビタミンAの不足について注意点を紹介してきましたが、反対に摂りすぎるとどうなるのでしょうか?

ビタミンAを摂りすぎると、頭痛や吐き気などの症状が出現したり、脂肪肝の原因にもなるとされています。

しかし、現在報告されている過剰症は、サプリメントやレバーの多量摂取によるもの。

さらにβ-カロテンに関しては、必要量のみビタミンAに変換されるという特徴を持ちます。

そのため、通常の食生活では過剰症の心配は極めて少ないといえるでしょう。

しかし、妊娠中のビタミンA過剰摂取では、胎児奇形のリスクが上昇するとされており、注意が必要です。

まとめ

ビタミンAは、主に“眼”の健康を支える役割を持ちます。

不足すると、暗いところで周りが見えにくくなる、夜盲症と呼ばれる症状が出現することがあります。

また、ビタミンAには皮膚や粘膜のバリア機能を補う働きもあるため、不足により肌が乾燥してかさついたり、免疫力が低下し風邪をひきやすくなったりすることも。

さらに、ビタミンAにはいくつか種類があり、中でもβ-カロテンに注目が集まっています。

β-カロテンは抗酸化作用が期待されており、老化防止や、特に肺がんをはじめとして発がんリスク低下、さらには脳梗塞や心筋梗塞など死に至る疾患の大きなリスク因子である動脈硬化の予防に働いてくれるのです。

β-カロテンは、にんじんやカボチャ、ほうれん草やピーマンなどの緑黄色野菜に多く含まれます。

野菜の摂取量は、1食あたり生だと両手にいっぱい、加熱後だと片手にいっぱいを目安にするとよいとされています。

そして、野菜のうち1/3の量を緑黄色野菜から摂るのが理想的です。

また、ビタミンAは脂溶性ビタミンといって、油に溶けやすい性質を持ちます。

そのため、油と一緒に摂ることで吸収率が上がります

例えば、炒め物にしたり、サラダにオリーブオイルをかけてもよいですし、緑黄色野菜自体に油を使わずとも、油を使った別の料理と組み合わせて献立を立ててもOKです。

β-カロテンは、体内に吸収されると、必要な分だけビタミンAに変換されるため、過剰症の心配は要りません。

一方で、レバーや魚の肝などの動物性食品にはレチノールと呼ばれるビタミンAが含まれており、こちらは体内に蓄積されるため、摂りすぎには注意が必要。

ですが日本人の食事摂取基準によると、現在報告されている過剰症はサプリメントやレバーの多量摂取によるものであり、食品からの摂取で上限に達することは難しいため、通常の食生活では過剰症の心配は極めて少ないといえるでしょう。

ビタミンAには、眼の健康だけでなく、皮膚や粘膜のバリア機能の補助など体にとって多くの嬉しい効果が期待できます。

中でも、抗酸化作用の期待できるβ-カロテンは、健康のために積極的に摂りたいですね。

日ごろから意識して緑黄色野菜をたっぷり摂り、いつまでも若々しく健康的な生活を目指しましょう

参考

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

栄養学と食のきほん事典 西東社 井上正子監修

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