こんにちは。管理栄養士のtanukiです。
今回は少し健康のお話は少しお休み。美味しさについてのお話をします。
高級食品として、日本だけでなく海外でも高い人気を誇る和牛。
普段はめったに食べないから、どうせ食べるならいいものを!と考えている方も多いのでは?
ちなみに我が家では、和牛を使ったすき焼きがお正月の恒例。
スーパーには、A3、A4、A5の文字が…
年に一度のお楽しみ、和牛はやっぱりA5ランク!と盛り上がっていました。
今回は、A5だけじゃない!和牛の新しい評価基準として注目を集めているオレイン酸と、美味しい和牛の秘密に迫ります!
A5ランクが最強!はもう古い?!
ステーキやすきやきなど、贅沢の象徴ともいえる「A5ランク和牛」。
現在、日本における牛肉の評価基準となっているのは、日本食肉格付協会による評価。
いわゆるA5ランク最強!という評価基準ですね。
実は、この評価方法はあくまで見た目によるもので、味の評価は行っていないのです。
では一体どのように評価されているのか。
「A5ランク」のAとは、歩留(ぶどまり)等級といって、牛からどれだけ商品となる肉がとれるかによってきめられているのです。
A、B、Cランクの順に食べられる肉の量が多くなります。
しかし、この格付けには問題もあり、骨が太いホルスタイン種ではB、Cのランクになりやすく、逆に黒毛和牛はAランクをとりやすいといえるのです。
そして、1~5のランクについて。
前述のとおり、完全に見た目で評価されています。
サシの入り方や、肉や脂肪の色沢(色やツヤ)、肉の締まり具合などを、主にロースあたりの断面から評価。
つまり現在の評価基準では、一部の見た目だけで全体がランク付けされており、味わう私たちはこの評価基準だけを信じて良いのか…
そんな不安を解消すべく、最近注目を集めている指標が「オレイン酸含有量」です。
オレイン酸とは?
オレイン酸は、一過不飽和脂肪酸に分類され、酸化しにくく長期保存が可能で加熱に強いことが特徴です。
植物性油脂に多く含まれる傾向があり、オリーブオイルは約70%がオレイン酸で構成されています。
オレイン酸と美味しい和牛の秘密
長野県や鳥取県などでは、オレイン酸が脂肪全体の一定割合以上含まれるものをブランド牛として認定しています。
例えば「鳥取和牛オレイン55」は、オレイン酸含有量55%以上という基準が設けられています。
オレイン酸を多く含む和牛の魅力は、濃厚ながらもしつこくない味わいと、さっぱりした後味。
また熱に強いという特徴から、オレイン酸を多く含む牛肉は、しっかり焼いても柔らかくジューシーに仕上がるのです。
体にも優しいオレイン酸♩
健康のお話はお休み…のつもりでしたが、どうしてもお伝えしたい嬉しいご報告です!
オレイン酸は、牛肉の美味しさの指標となるだけではありません。
なんと、健康にも嬉しい効果が。
オレイン酸は、血管の健康を保ち、生活習慣病の予防に効果があるといわれています。
ありがたいことに、善玉と呼ばれるHDLコレステロールを減少させることなく、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを減少させてくれるのです。
しかし、種類にかかわらず油の摂りすぎは健康被害を引き起こす原因となりますのでほどほどに…
量には注意して、食事を楽しみましょう!
まとめ
贅沢品の象徴ともいえる和牛。
和牛を選ぶ際に、「A5ランク」という表記をよく目にします。
ですがこの指標、実は味ではなく、牛肉の一部の見た目から一頭のランクが付けられているのです。
そんな中、新たな美味しさの指標として、「オレイン酸」が注目を集めています。
オレイン酸は脂質の一種であり、酸化しにくく長期保存が可能。
オレイン酸を多く含む和牛は、濃厚ながらもしつこくない味わいと、さっぱりした後味が大きな魅力です。
また、熱に強いという特徴を持ち、しっかり火を通してもしっとりジューシーな味わいを楽しむことができます。
和牛はA5!という人も、オレイン酸に注目して選んでみてはいかが?
新たな美味しさに出会えるかもしれませんよ!
参考
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